VW GOLFⅢ VR6/2.8
FUJIFILM X-T1/XF35mm f1.4 R
特別な趣味でもないが、世代的に車に乗るのは好きだ。車に乗るとか、車を持つというのがある種の大人になったことと同義な世代でもある。そんなことから免許を取ってからというもの、車だけはなんとなく持ち続けていた。
大学生の時に初めてローンで買ったのが、フォードのフェスティバ。知る人の少ないマツダファミリアを小さくしただけのOEMだったが、1,300ccのDOHC5速マニュアルは楽しく、これで稚内まで陸路で行ったのは忘れもしない。
その後、いろいろな事情でローレル、カリーナEDを乗り継いでいまのVWゴルフⅢまで来たのだが、約30年で4台だから割と一台の車を長く乗っていたことになる。
とりわけゴルフは、昔に友達が乗っていたりして初めて目の当たりにした憧れの「外車」であり、ずっと乗りたいと思っていた車だった。そしてひょんなことから中古で買って、いままでずっと乗ってきた車でもある。
安く買ったもののなにかと壊れては修理の繰り返しで、どこか遠くまで行った思い出もないままに結局お金だけはかかったねというしかない車だったが、もしかするといままで一番愛着があったのかもしれない。
しかしながら都内に越してからというもの、乗ることもあまりなくなりついに手放すことにした。もちろん年式も相当古いから市場ではただでも引き取ってもらえないくらいである。
仮にただで引き取ってもらえたとしてもせいぜいパーツのもぎ取り車になるのは、まだそれなりに走るから忍びないと思い、友達に相談したところ引き取ってもらえることになった。
これでもう少しは走ってもらえる。もしかすると、この何年かよりたくさん走ってくれるかもしれない。そんなことを思ったら、一抹のさみしさよりも気持ちよく送り出せる気になってくる。
大丈夫、長い付き合いの友達だからきっと悪いようにはしないさ。だからもうちょっとだけ期待に応えてくれよ。と、そんな気持ちを込めて後ろ姿を見送った。
FUJIFILM X-T1/XF35mm f1.4 R
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